毎年多くの人で賑わい、盛り上がりをみせる灘のけんか祭り。
今回は灘のけんか祭りの歴史や由来についてお伝えします。
また今年の日程や実際に行った時の様子や見どころなども合わせてお伝えします!
もくじ
灘のけんか祭りの歴史や由来
旧暦八月十五日に執り行われていた「放生会」が、灘のけんかまつりの原点です。
「放生会」というのは、捕らえられている生き物を解き放って自由にしてやる儀式で、生類保護・殺生禁断の仏教思想と結びついて、全国各地の八幡神社で盛んに行われるようになりました。
松原八幡神社の放生会が始まった時期は明らかではないが、おそらく十一世紀から十二世紀にかけてのことと推察されています。
この「放生会」が、十五世紀中頃、播磨の守護大名赤松政則が松原八幡神社に田地と米二百俵を寄進したことにより、
喜んだ氏子たちが自主的にその米俵をかついで御旅山に上ったことをきっかけとして、徐々に現代のカタチになりました。
そして、明治維新の際の神仏分離令によって、それまで祭礼を取り仕切っていた八正寺が神社から切り離され、現行様式の祭礼に移行したのが明治四年から明治五年とされています。
以後、氏子主権の「灘まつり」となって、神事渡御の随行的な役割でしかなかった屋台が主役に取って代わり、装飾も年を追うごとに豪華になって祭礼様式も一変をさせ、現代にいたっています。
灘のけんか祭り2021の日程
毎年10月14日から10月15日にかけて二日間行われます。
2020年はコロナの影響で中止となりました。
担ぎ手同士や観客も一体となって盛り上がりをみせるこの祭りでは、中止は仕方ないことですね。
2021年は無事に実施されることを祈ります。
灘のけんか祭りの見どころや穴場スポットは?
二日目のお旅山のふもとにある練場での練り合わせが一番の見どころです。
ただし、観客も多くいますし、普段のお祭りのような有料観覧席が一般観光客には販売されておらず、桟敷席に座ることができるのは招待や抽選で選ばれた地元の方のみに限定されていて、遠くからしか見ることができません。
迫力のある練り合わせを間近で楽しみたいということであれば、松原八幡神社の楼門付近がオススメです。
一般の観光客も無料で立ち見できるスペースもそれなりにあり、神輿と屋台の練り合わせも確実に見ることができます。
また、屋台が入っている場所から神社までの道を担いでいるところを見るだけであれば、そこまで混雑しておらず、また十分迫力満点なので、人混みが苦手な方は巡回中の屋台をみることもオススメです。
このほか、お旅山の桟敷席の近くに特大テレビモニターが設置されており、地元のケーブルテレビの映像がリアルタイムで放送されているので、足が悪い方や小さなお子様がいらっしゃる方はこちらで見るのもオススメです。
本日!12時30分~サンテレビ
播州の秋まつりシリーズ
「灘のけんか祭り」
全国屈指の知名度を誇る秋季例大祭をお届け!#播州秋祭り#松原八幡神社#サンテレビ pic.twitter.com/CT0KE9QR9L— 壱番@(コロナ終息祈願) (@ni_ni1033) October 27, 2019
町内により時間が異なりますが、神社に屋台が入ってくる時間は10月14日がだいたい11時半~16時半ごろ、10月15日が午前中です。
二日目の早朝には近くの海岸でみそぎ式が執り行われます。
みそぎ式が終わると、神輿がお旅山に渡御し、高く持ち上げては神輿がこわれそうなほど激しくぶつかり合います。
灘のけんか祭りの口コミ・感想
各地区ごとにそれぞれ個性のある豪華絢爛な屋台があり、練子と呼ばれる担ぎ手たちが「ヨーイヤサーヨーイヤサー」という勇ましい掛け声で屋台を担ぎます。
そしてすべての屋台が松原八幡神社への宮入りを終えると、屋台通しをぶつけ合う練り上げが行われます。
ふんどし姿の練子達が屋台をぶつけ合う様子や、その周りを各地域のカラーの「花」を持った他の練子達が取り囲んでいる様子は、名前通り「けんか」を連想させるもので、他のお祭りにはない特殊な神事が見られます。
ふんどし姿の男たちが屋台を激しくぶつけ合う様子は圧巻でした。
2つだけではなく、時に3つ4つで激しくぶつけ合う様子や、大きな「ヨーイヤサーヨーイヤサー」という掛け声は迫力満点です。
灘のけんか祭りの屋台について
屋台はそれぞれの町内により異なりますが、黒を基調に金色の装飾が施されています。
豪華絢爛な見た目で、細部までこだわった装飾がなされており、地元の工芸の粋をを集めて造られた芸術品といえます。
重さは約2トンに及び、60~70人の氏子で担ぎます。
灘のけんか祭りの混雑状況や交通規制について
お祭り参加者、家族および見学者で当日は大変混雑しています。
交通規制については、10月14日の10時~10月15日の22時まで、屋台の通り道を中心として交通規制がされており、自家用自動車の搬入ができなくなっています。
灘のけんか祭りの駐車場について
灘のけんか祭りでは、臨時駐車場は設けられていません。
さらに、お祭り当日は会場周辺で大規模な交通規制があるため、会場に近づくことができません。
近隣にはもともと駐車場が少ない場所で、収容台数も少ないため、確実に来場するなら公共交通機関の利用をおすすめします。
公式サイトでも「公共の交通機関をご利用をお願いします」と記載されています。
灘のけんか祭りの場所やアクセス
姫路市白浜町甲399番地に所在する松原八幡神社およびその周辺町内で実施されています。
メインであり、神事が行われる松原八幡神社は、山陽電車の白浜の宮駅下車(祭り当日は直通特急・特急が臨時停車します)、南へ徒歩5分の場所にあります。
駐車場はなく、周辺は屋台の振興のため交通規制もされている可能性が高いので、車よりも電車移動が推奨されます。
まとめ
以上、灘のけんか祭りの歴史や由来、そして実際に行った時の様子までお伝えしました。
圧巻の屋台の練り上げは一度近くで見てみてほしいです。
また今年無事に開催されることを祈ります。