こんにちはsenです!
トルコの中央アナトリアの歴史地域を35年間もの間調査している考古学者の大村幸弘さん。
奥さんの大村正子さんと一緒にアナトリア高原で古代都市を発掘調査しています。
大村幸弘さんの経歴やご夫婦での調査内容について調べてみました!
大村幸弘(考古学者)の経歴プロフィールは?
まずは大村幸弘さんの経歴を見てみましょう。
名前 | 大村幸弘(おおむらさちひろ) |
生年月日 | 1946年 |
出身 | 岩手県盛岡市 |
学歴 | 早稲田大学第一文学部西洋史科卒業
アンカラ大学言語歴史地理学部中近東学科博士課程修了文学博士 |
職業 | 考古学者
中近東文化センター主任研究員 アナトリア考古学研究所長 カマン・カレホユック遺跡調査隊長 |
1946年に青森県盛岡市で生まれました。
早稲田大学第一文学部で西洋史を学び、その後アンカラ大学言語・歴史・地理学部ヒッタイト学科に留学されています。
そして中東中近東学科博士を修了し、考古学者の道へと進まれました。
大村幸弘さんは主に中近東考古学、特にアナトリア考古学を専門に現地で発掘調査をされています。
1972年から日本やエジプト、トルコの発掘調査をし、1985年にはカマン・カレホユック遺跡を予備調査し、翌年から本格的な調査を開始されました。
そして調査に関する様々な本も出版されています。
- 『鉄を生みだした帝国』(日本放送出版協会)
- 『アナトリア発掘記』(日本放送出版協会)
- 『トルコ』(山川出版社)
- 『カッパドキア』(集英社)
- 『トロイアの真実』(山川出版)
奥様の大村正子さんも中近東文化センターで研究員をされているようですが、ご夫婦でトルコで発掘調査をされているとはとても興味深いですね。
一体どんなことを調査しているのでしょうか?
大村幸弘(考古学者)の研究内容は?
大村幸弘さんが研究されているトルコのカッパドキアとカマン・カレホユック遺跡ではどのようなことがわかっているのでしょうか?
カッパドキアの巨大地下都市
トルコのアナトリア高原に位置するカッパドキアは、約6000万年前に火山の噴火によって形作られました。
火山活動によって溶岩が流れ込み、そこにたくさんの火山灰や火山礫が堆積していき、やがて大きな岩となっていきます。
このアナトリア高原には多くの民族が足跡を残し、文明を築きました。
なかでも注目されているのは1960年代に発見された巨大な地下都市です。
単なる洞窟ではなく巨大な空間。政府が調査を開始すると、そこにはアリの巣のような構造になっており、住居や小屋、井戸、教会や学校などがあることがわかったのです。
これらの遺跡をのこしてきたのはカッパドキアのキリスト教徒たちでした。
大村幸弘さんはこの巨大地下都市などで、武器や生活用品で人類が進歩させてきた鉄を誰が作ったのかということを40年以上にわたって研究されています。
アナトリアのカマン・カレホユック遺跡
中央アナトリアに位置するカマン・カレホユック遺跡で発掘調査もされています。
この地域には様々な時代の遺跡が多く残っており、それらは何層にも重なり合っています。
今日までの発掘調査では、4文化層が確認されているようです。(オスマン/ビザンチン、鉄器時代、後期・中期青銅器時代、前期青銅器時代)
そして今までとりたてて文化がなかったといわれるヒッタイト帝国崩壊後の前12世紀から前8世紀にかけての「暗黒時代」に新たな文化の展開が見られることがわかったそうです。
遺跡から新しい歴史を発見したということですが、すごいことですよね!
まとめ
大村幸弘さんの経歴や研究内容についてまとめてみました!
考古学って本当に面白い学問だな~といつも思います。現代に残されたヒントから過去を紐解いていくという作業に魅力を感じます。
考古学に興味のある方はこちらの記事もおすすめです。
-
水中考古学者山舩晃太郎(やまふねこうたろう)の経歴や研究内容とは?
こんにちはsenです。 今回はあまり聞きなれない水中考古学について、さらに日本の若き水中考古学者の山舩晃太郎さんについて調べてみました。 考古学ってどこか神秘的な印象ですが一体どんな人がどんな研究をさ ...
続きを見る
大村幸弘さんは、遺跡は人の一生ですべて堀りきれるほど小さくはなく、だからこそ遺跡の全容を解明して世界中の人に価値を知らせたいという想いがあるようです。
自ら研究で成果をだすとともに、発表し世界の人に価値を広めることで、後継となる子どもたちにも発掘の意義を伝えています。
本当に考古学とはロマンティックで意義のあるすばらしいお仕事だなと思いました!